「捏造ミステリーTRPG 赤と黒」のTips集

以下に書いてある文章は全て比良坂右京の個人的な感想です。現状や皆さんと考えていることと違う等あるかもしれませんが、一意見程度のものでしかないと捉えていただけると幸いです。

 

概略

・どれだけ魔術師がレベルアップしても魔力を獲得するためには「脚本を発見する」「調書を成立させる」の2つしか無い。魔力がたまらなければ告発局面で魔法が解禁されないので、序盤が一番魔術師の窮地になりやすく、終盤が一番楽。

・どんな幻想であれ論拠として使えるし、脚本の幻想は真実に比べて発見しやすいので、幻想に傾いている系譜(破綻者)は序盤で活躍しやすい。また、正解ボーナスはかなり強力なので真実に傾いている系譜(追求者)は終盤に向けて活躍しやすい。

・上級宣言の取得はPLが初心者の場合、Easyを強く勧めるべき。(使い減りしないので)

 

つまづきやすいポイント

・ジョーカーは「赤でも黒でもある15」
・戦闘終了時の再初期化でHPは”復元値分”回復する
・告発を選ぶとインフィニティを含めて最大3回魔法が撃てるタイミングがある
(タイミングA→1度目の告発→タイミングB→インフィニティによる2度目の告発→タイミングCの、タイミングが3回ある。[基本ルルブP70最下段参照]個人的にこのタイミングA~Cは独自ルール用語として使っています……)
・制圧攻撃は1度だけ標的表を適応し、その条件のPCの順列の高い順に攻撃する

 

系譜雑感

・追求者

現場再構築、人物再構築のコストが系譜中最安。とりあえず1人いれば調査に困ることはなく、事件の解明に対して大きく寄与できる系譜。戦闘面でも自己完結しており、自己強化(シールド追加、アタック追加、ダメージ増加)、HP回復まで備えているため状況を問わない活躍が出来る。

上級魔法

「探偵アルゴリズム

真実を解明させるには最強の上級魔法。また、公開された脚本全ての魔力を引っ張ってくるという副次効果も大きい。絵札2枚弱という重たいコストだけがネックだが、それを余りあるメリットがある。

「法廷アルゴリズム

秘密の閲覧を踏み倒す魔法。基本的に初期宣言で置いてある一番要求される魔力が高いものはほぼ答えなので、それが閲覧出来れば事件の真相を直接知れる。ただ公開されていないと論拠としては使えない(P73参照)ので、どちらかというと先に真相を知りたいような赤のルールで活躍するかも。

「黄金律」

GMから直接情報を取れるが、PLの閃きに依存する魔法。これで得た情報は論拠としては使えないので注意。(公式Q&A参照)

「幻想破却」

これも想定としては赤のルール用かと。それ以外の使用法を思いつかなかった。

 

 

・守護者

安めの現場再構築と物質再変成を所持。戦闘面ではタンク。味方を守る魔法やシールドが充実しており、ゲームにおけるただ1つの敗北である「魔術師が殺害されて栄光を取られる」可能性を大きく削減することが出来る。個人的にはマイナスを0にする作用がメインのため、いるとあまり効いている感じがしないが、いないと「守護者がいたら……」となる場合が多い気がする。

 上級魔法

「キャッスリング」

防御系最強の上級宣言。最悪の場合全員のHPが半減する盤面干渉を全てシャットアウト出来る。可能な限り序盤もイツワリより先手をとってこれを撃ちたいところ。これを撃てれば守護者の役割を十全に果たしていると言えるんじゃなかろうか

「概念鉄槌」

破壊されてしまったものからは証言が得られなくなるので使い所に悩む。前あった例では密室殺人の密室の壁がこれで破壊されて事件が解決したことがある。(してないけど)

パラノイアスケール」

オブジェクトのスケールを大きくする。これも他のオブジェクトにタッチ出来ないのが難しいところ。

パラノイアレプリカ」

密室殺人の鍵は1つ→鍵は5つあります!みたいな……?

 

・助言者

人物再構築も出来るが、審問宣告、脚本検索などメタで迫る宣言魔法が多め。戦闘としては命綱としての回復を十分に所持。さらに手札補充や手札破壊、魔法のコピーまで兼ね備える。手札破壊に関してはプレイできる手札がないとイツワリの行動手番は消えるので、魔術師たちの生存性も間接的にあげることが出来る。

上級魔法

「パラサイトの摂理」

このゲーム唯一の魔力を加速させる魔法。マナ加速が弱かったことがあるか?(いやない)

ゲームの根源を破壊している強い魔法。是非取るべき。

「エクスチェンジ」

赤のルール向け?使い所がよくわからなかった

コピーキャット

いまだかつてコピー系のアビリティがゲームで弱かったことが……という話だが、意外とコピー先に困る。追求者の探偵アルゴリズムをコピー出来れば最強。他には王権神授あたりだろうか。一応初期作成でも選択肢に入ると思う。

「第三の免罪符」

これも赤のルール向けかと。

 

・逆境者

チャンスが貯まれば大きな活躍が出来るが、チャンスを貯める行動に1手番使う必要があり、更に初期魔力が低いので魔力に困りがち。そのパラメータさえ解決できれば大きな攻撃が出来るので、「どんな窮地でも勝ちを引っ張ってこれる」という役回りだろうか。戦闘としてはサブタンク。チャンスが5さえ貯まれば10ダメージが出るので逆転権限まで行かなくても活躍できないことはない。

上級魔法

「チャンスアップ」

初期作成ではこれしか選択の余地がない。中盤まで2回発動出来ればOK。あとのチャンス2は権限魔法で稼ごう。

「ダブルミラクル」

派手な効果と裏腹にコストとデメリットが大きめ。次の告発局面で先手を落とさないように注意。

「昇格」

魔力が欲しいという命題を解決しなければならないのでその手番を割いて告発局面に備えても微妙な気がする。

パラダイムシフト」

迷宮ルールとかに使えるかもしれない。

 

・破綻者

調査ではほぼ捏造メイン。一応人物再構築も出来なくもないが、序盤の調書を通すような幻想を捏造する役回りになる。事件報告書に書いてあるものやそこに書いてないイメージオブジェクト、キャストを含めて事件を一時的に解決するような幻想の発想力が必要。(いわゆるキャット&チョコレートのような大喜利力)
この発想力は万人が出来るものではなく、ある種のセンスが問われるので難易度が高いのだと思う。(実卓でもすぱすぱ湯水のように思いつく人もいればまったく思いつかず困っている人も見かけた)戦闘では自傷ダメージを基本とした構成。苦痛権限まで手が届けば自傷のダメージすら解決する。

上級魔法

「幻想エンチャント」

使い勝手抜群の宣言魔法。さあ君の力で事件を面白おかしくしよう。コストがアホほど安いのも特徴で、同時に幻想の脚本もあらかた回収できる。

「キャスト抹殺」

派手な効果の割に意外と使い所がなさがち。とりあえず何人かキャストを殺しておいてこいつしか殺人できない!みたいなのに使える。

「惑乱プロトコル

多分赤のルール用。AがBに指示したみたいなのはうやむやに出来るけど……

「パラレル不在証明」

キャスト抹殺と同じようなことが出来る。

 

・君臨者

メタで迫る審問宣告、脚本検索のかなりコストが低い。そういう意味では叙述トリックのある事件に強い系譜。逆境者の逆境権限で引くカードを指定するなど手札入れ替えに関しては思いのまま。いわゆるTRPG脳(誰がどのカードを欲しているかの判断)を使わないといけないことと、やはり最低値を誇るHPがネック。そういう意味で上級者向け。大喜利センスは問われないが戦闘面としては攻撃のすべを持っていないので他の魔術師がいることが前提。

上級魔法

「王権神授」

他の魔術師の手番を増やす→魔力を増やすことが弱いわけない。重いコストではあるがそれに見合うメリットはある。

「世界接合」

守護者がいない(正確に言うとキャッスリングがない)場面だとかなり有用。安定はしないが盤面支援も3択にし、その場で一番欲しい効果を引き込むことが出来る。

「大憲章」

使い所がわからなかった……

「パラグラム禁忌」

これはモロ赤のルールよりかと。

 

テクニック

ポプテピピック戦法

比良坂命名。登場するキャストにしらみつぶしに「お前がやったんだろ!!」と尋ねる戦法のこと。人物再構築や審問宣告で可能。犯人保証のような初期宣言には十分注意すること。後者だと5人いるキャストから「AorBorCがやった」などと狭めることで可能性を捨てることが出来る。

・装着物戦法

比良坂命名。主に人物再構築が使えないが現場再構築が使える魔術師(守護者と君臨者)が使用する。Aというキャストが着ていた服や装着物に対してAにしたい質問をする。オブジェクトの知能は人間並ではなく返答の彩度を下げられることもあるが、有効な戦術かと。

・全員拮抗戦法

比良坂命名。宣言局面で行動順が1位だったプレイヤーは次の告発局面で拮抗した状態になることを狙った戦法。魔術師間で談合をし、同じ数字を全員で出し合う。そうするとGMだけが拮抗しないので宣言局面で1位となり、次の告発局面で行動順が最後になる。中盤、終盤では魔術師が前の局面で1位をとって裏向きで順札を出す場合があるため更に合わせやすい可能性も。全員拮抗した場合もGMが先手になる(P53参照)のため、有用な戦術。

 

マスタリング概略

・捏造ミステリーで初めて開発された専門用語が多いので、順を追ってゆっくり説明すべき。その場での「立ち位置」と「目的」を明確化させるために説明したらいいのかな……?と個人的には思う。ゲーム開始時なら世界観やPCである魔術師やイツワリ自体の説明、宣言局面が始まったら調書やそれの論拠を作るために何をしなければいけないかなど。

・推理ゲームという構成上ともすればGMは意地悪になりがち。全てにおいてPLへの優しさ優先でやると上手くいく気がする。

・宣言局面でなされた魔法によって脚本が少しでもヒットしていたら公開する、どの場面でも事件に対するヒントを欲しがっていたら言ってあげるなど(宣言局面の最初に言ってしまってもいい)

・検証についても、個人的にあまりに筋が通ってない場合を除いて告発は通して魔力を上げたほうがスムーズだと思われる。

 

シナリオの作り方

・無理してトリックのある(それも高度な)事件のあるシナリオを作成する必要はない。GM推理小説作家ではない。

・また、事件報告書の1ページに収まるぐらいと考えると文字数的には1500文字程度の事件が限界。Twitterで換算すると10ツイートくらい。繰り返すが高度な事件をつくる必要はない。

・それでも書けない人は何か発想元を探してそれを参考にするといいと思う。(盗作にならないように注意)例としてはウミガメのスープの問題、短編小説など。それらに限らずテレビの企画や日常のニュース、生活する上で感じた疑問、摂取したゲームに漫画にアニメに……謎やトリック、ひいては問いかけはどの作品でも出てくると思います。どれもトリックの根幹になりうるものが眠っているので、日常生活からも拾えるといいなぁ……なんて。

・死体を置いておくととりあえず「殺人事件なのか」「誰に殺されたのか」「死因は」など、PLに深刻さが伝わってなおかつ調べる対象も楽にわかる。死体は事件を魅力的にする。コージーミステリ(人の死なないミステリ)はシナリオ作成難易度が高い気がする

・参考になるもの

「類別トリック集成」

http://tec.jpn.ph/drama/rampo/shusei.html

・参考書籍にもあるが『ゲームシナリオのためのミステリ辞典』はかなり使える(様々なミステリやトリックの分類が載っていてそのまま使えるものも多い)

・調書に関してもP112の「ハウダニット」「フーダニット」「ホワイダニット」を参考につくるといい。個人的には正解のない調書を入れておくとPC像が深まって面白いと思う。

 

イツワリの作り方

・ルールブックにもあるが「トリックが分かったのに戦闘で敗北する」が一番ストレスなので、あまり強すぎるイツワリは作らない方が良い(あんまり強くしすぎるとトリックを解いた快感より敵の攻撃をなんとかしたという快感の方が上回っちゃうので注意が必要、序盤の盤面干渉で悪い目を引くと全滅するような構成は避けた方がいい)

・戦闘と再初期化の構成上、HPの50%まではノーダメージに等しく、制圧攻撃がそれを担う。50%以上ダメージを与えることが出来る→顕現魔法で容易にダメージを与える構成(例:烙印顕現、搾取顕現、奈落顕現等しか持ってない)、コンボを決めて瓦解させる構成(例:無窮顕現から他の強力な魔法につなげる)は迷宮入りしがちなので注意すること。

・HPを盛って顕現を下げるのも有効かも。

・特に攻撃沢山するタイプは迷宮入りしやすい。バフやデバフは実質一手パスなのでそっちを採用した方がいい。

 

『捏造ミステリーTRPG 赤と黒』のシナリオまとめ(2020/7/31時点)

捏造してますか~!(挨拶)

最近サプリメントである「迷宮の書」も発売された、『捏造ミステリーTRPG 赤と黒』はご存知でしょうか。ご存知でない方は↓を見てね。

 

今回は捏造ミステリーの、ネット上や本(GMマガジン等)に掲載されているシナリオをまとめてみました。

「シナリオを作るのが難しそう……」「GMやりたいけどシナリオ用意するのが大変で……」と悩んでいる方々は是非参考にしてくださいね。(かっこ書きで筆者比良坂の個人的雑感も書いています。ネタバレは書いていません)

 

・捏造ミステリーTRPG赤と黒 シナリオブック

「死体は語らない」「魔術師殺人事件」「総統閣下、死す」「呪われし饗宴」

 (初心者向けで誰でも楽しめる「死体は語らない」、本格的なトリックが事件のキーになる「魔術師殺人事件」、赤のルールを使用した「総統閣下、死す」、黒のルールを使用した「呪われし饗宴」の4つが基本ルールブックを買うと3分冊で自動的についてきます。爆アドでは?

捏造ミステリー初心者に対しては「死体は語らない」をプレイするか、「魔術師殺人事件」の敵を弱体化させてプレイするのをおすすめします)

 

・捏造ミステリーTRPG赤と黒 サプリメント 迷宮の書

「美醜の肖像」「メインディッシュはあなたの秘密」「龍馬が逝く」「呪われた配信者」「サセックスの吸血鬼異聞」

(出たばっかりのサプリメントに5つもシナリオが!冒頭リプレイで4つ目の「呪われた配信者」を赤のルールを使ってプレイする様子も記載されています。個人的に「龍馬が逝く」のトリックは驚きました。)

 

GMマガジン VOL.11

「高度9400mの殺意」

GMマガジン掲載。いわゆる「空の密室」を舞台にしたシナリオ。逃げ場が無い場所での調査がキーになります。)

 

GMマガジン VOL.12

「謎を生む黒い手」

 (これもGMマガジン掲載。公式サイトで公開されているリプレイ動画で使用されたシナリオ。)

 

ネット公開

「宇治原京香は笑わない」(uchiganeさん)

(この世におそらく最速で公開されたユーザー私製のシナリオ。驚きに満ちた盤面展開が用意されています。PDFやシナリオ本文も丁寧なので個人的におすすめ。)

 

「絶対の封鎖密室」(三白めめさん

(「凶器のない密室殺人のトリックを重点に置いています」という言葉通り、虚構級の手強いイツワリに、これまた手強い密室が魔術師を相手取ります。)

 

「其は密室である」(三白めめさん

(こちらも密室殺人を取り扱ったシナリオ。敵は虚偽級です。個人的に三白めめさんのシナリオの中で一番好き。三白さんは筆がハイパー早いので筆者的にも見習いたい)

 

「名探偵は騙らない」(三白めめさん

(成長した魔術師向けのシナリオです。「探偵保障を使った、多少変則的なシナリオになっています。」「間違っても初心者向けではないです。」とのこと。)

 

「魔女伝説よ、現となりて」(なるしもちさん

booth.pm

うみねこにインスパイアして作られた推理ゲームである『うみねこのなく頃に屁理屈推理合戦@wiki』の盤面を捏造ミステリーに上手く落とし込んだシナリオ。「起きた事実に寄り添えるプレイグループ向け。」だそうです。)

 

「ノブナガの最後」(比良坂右京

(拙作。誰もが知る事件と大胆な叙述トリックをかけ合わせました。初心者にもおすすめ。)

 

おわりに

ネット上で見かけたものはおそらく以上だとは思いますが、漏れがあったらお教えください。皆も気軽に「捏造ミステリーTRPG 赤と黒」で遊ぼう!

そして作ったシナリオを公開してくれるととっても嬉しいな……

リアル脱出ゲームの公演がよく無責任に僕らの日常を応援する理由

結論

リアル脱出ゲームの生みの親である加藤隆生は「今ある日常こそが(少しの工夫があれば)素晴らしい」としている。

寿司屋に行って「寿司しか出ない」と言っているのと同じ。

 

3行まとめ

・没入度が高い謎解き公演は他の作品に比べて最終的に徒労を提供しにくい

・電子ゲームに比べて「ゲームを続けなければならない外圧」の高さ

・公演自体の構造的な問題もあるが製作者が意図している最終的なメッセージは日常を応援するものに着地する

 

謎解いてますか?公演行ってますか?

比良坂右京です。自分は謎の趣味は8年前からやってて謎公演は月2~3回ほど行きます。

 

今回は脱出ゲームでよく聞く「最終的なメッセージ」についての考察をしたいと思います。

この「最終的なメッセージ」というのは、公演の最終盤やエンディングムービーなどで伝えられるものを指します。

 

みなさんもお気づきの通り、結構我々を応援するポジティブなものになりがちです。

「日々を大切に生きよう」「助けてくれてありがとう」「世の中はそんなに悪くない」等々…

メッセージとしては平易なものに落ち着くことが多いです。(特にストーリー性の高いものがそう)もしくは、単純に脱出しておめでとうというもの。(これはストーリーがあまりない公演に多い)

結構な回数公演に行っていると、エンディングを待つ際に「またいい感じのエンディングなのかな…?」と思う場面もなくはないです。もっと破滅的なエンディングがあってもいいのにと。

どうしてこうなってしまうのか。

 

これは、公演型脱出ゲームの構造上の問題がついてまわるからです。

まず、公演型脱出ゲームは没入度が高く、他のエンタメ作品に比べて最終的に徒労を提供しにくいです。

「主人公は君だ」と銘打っている通り、プレイヤーと作品との距離がかなり近しいです。また、これまで提供する団体(特にSCRAPは)「謎を解けばストーリーが進み、最終的に危機的状況を脱出できる」というフェアなルールを設定してきました。

つまり、公演でやったことが裏目に出る、やっても無為になるようなものが提供しづらいわけです。

 

ちなみに以下は、自分がTwitterでアンケートしたものです。 

 

58%の人間がやりたい、42%がやりたくないを選択しました。

個人的にはもっとやりたいを選択する人間が多いと予想していたのですが、これは自分のフォロワーの層にも寄るのかもしれません。(層としてはTRPGプレイヤーが多め)

 

また、システムの構造上の話をすると、公演型脱出ゲームは非常に途中でやめづらいゲームです。

安くもない参加費を払っており、他人と協力し、100分程度拘束され、好きなときにトイレにもいけません。冷静に考えるとかなり異常な娯楽です。

この構造は「この公演あんまり面白くないから、合わないから途中でやめよう」という途中退出を難しくしています。つまり、「途中退出が起こらないような展開」をシステム側から要求されているのです。没入度が高くなる脱出ゲームでは、人によって好みが分かれるような展開を配置しづらいのです。

これが電子ゲームならコントローラーを放り投げることもできるのですが。

 

 また、インタビューで加藤氏は

「僕が目指しているのはお客さんが今ある日常から目を覆うのではなく、その日常こそが素晴らしいんだって気づくこと。」

「みんなの住んでいる日常だって、少しの工夫があれば素晴らしいテーマパークになるんです」 リアル脱出ゲームのすべて p.26 

 と言っている通り、参加した人間の日常が脱出ゲームによって変わることを目標にしていますし、それはエンディングで流される曲が「ものがたりのはじまり」であることにも現れています。

 

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個人的にはちょっと違う感じのものをやってみたさはある(リアル脱出ゲーム『ミスト』とか、リアル脱出ゲーム『Spec Ops: The Line』とかリアル脱出ゲーム『JOKER』とか)反面、やっぱり「謎解いてゲームを進めたのは無駄だったな」となるのは心情的にしんどいものがあります。

みなさんはどう思いますか?

脱出ゲーム戦績 続き

前の戦績上げてから1年経ったので、現在までの戦績を付け足し。

この1年で区切るとかなり戦績いいですけど、脱出したしないに拘泥するんじゃなくて、自分がどれだけ楽しめたかを観察していきたいです。

 

自分は脱出ゲームに行く際は物語体験を主軸に考えているので、それができる公演は満足度高いです。「楽しめたか」は「脱出できたか」に比べるとまだ自分で制御できそうな気がする。

(脱出したかどうかに関しては、そもそも閃くかどうか、ソロで行った場合はメンバーがどうだったか等、乱数が多すぎるからあんまり気にしない)

 

SCRAP

ある刑務所からの脱出/成功

さよなら、僕らのマジックアワー/成功

最終兵器工場からの脱出/失敗

悪魔的大新年会からの脱出/成功

絶望トイレからの脱出/失敗

追跡者Xからの脱出/失敗

第二次宇宙飛行士選抜試験/失敗

人気よしもと芸人殺人事件/成功

Escape from The NINE ROOMS/成功

THE MUMMY ESCAPE GAME/成功

 

眠れる森からの脱出/成功 

摩天楼からの脱出/成功

カジノロワイヤルからの脱出/失敗

チョコレート殺人事件 脱出編/成功

チョコレート殺人事件 現場検証編/成功

1年内 15戦10勝5敗 勝率.667 

通算   54戦22勝32敗  勝率.407

 

SCRAP以外

脱走者緊急手術(よだかのレコード)/失敗

チョコレートワード(よだかのレコード)/成功

南スーダン救出作戦(タカラッシュ)/1位

通算 29戦14勝15敗 勝率.483

 

周遊

奈落の未窟域からの帰還(あそびファクトリー)

歌舞伎町探偵セブン1~6(SCRAP)

海馬コーポレーションからの挑戦状(SCRAP)

下北沢謎解き紀行(SCRAP)

脱出ゲーム戦績

昔から脱出ゲーム好きなのですが、覚えてる範囲で戦績を書きます。

ちなみに謎検は3級相当。リアル脱出ゲームTVだと全国224位になったこともあります。(自慢ですぜ)

物語の主人公になれるというところが大好きです。

 

SCRAP

謎の部屋からの脱出/失敗

マッド博士の異常な遺言状/失敗

マジックショーからの脱出/失敗

ある牢獄からの脱出/失敗

からくり館からの脱出/失敗

めざめない部屋からの脱出/失敗

時空研究所からの脱出/失敗

地下アンティークルームからの脱出/失敗

マグノリア銀行からの脱出/失敗

東京爆弾包囲網からの脱出/失敗

 

ある競馬場からの脱出/成功!

オリエント急行からの脱出/失敗

潜水艦ポセイドン号からの脱出/失敗

巨大神殿からの脱出/失敗

仕立て屋シャルロッテの秘密/失敗

うだつのあがらない勇者からの脱出/失敗

魔法の部屋からの脱出/失敗

十人の憂鬱な容疑者/失敗

あるハイジャックからの脱出/成功!

終わらない学級会からの脱出/成功!

 

ある映画館からの脱出/失敗

僕と勇者の最後の7日間/失敗

エスケープ博士からの挑戦状/失敗

ある現金輸送車からの脱出/成功!

ある研究室からの脱出/失敗

サンマリノ城からの脱出/成功!

忘れられた実験室からの脱出/失敗

君は明日と消えていった/失敗

ある爆弾部屋からの脱出/成功!

監獄アルバトロスからの脱出/成功!

 

アイドルは100万回死ぬ/成功!

ぴゅ~るらんど史上最大の危機からの脱出/成功!

ある廃病院からの脱出/失敗

宇宙怪獣からの脱出/失敗

沈みゆく豪華客船からの脱出/成功!

沈みゆく豪華客船からの脱出 リピーター公演/成功!

シン・ゴジラからの脱出/失敗

公安最終試験からの脱出/失敗

 

対SCRAP 38戦11勝27敗    勝率 .289

 

SCRAP以外

The脱獄ゲーム(東京ボウズ)/成功…?

The脱獄ゲーム2(東京ボウズ)/成功…?

The監禁ゲーム(東京ボウズ)/成功…?

囚われのアリスを救出せよ!(中央大学・SparxZone)/失敗

謎解きカフェバーローズ(明治大学学祭)/失敗

ニコニコ本社爆発(西村博之・greenspa)/失敗

牢獄からの脱出(超密室)/失敗

Puzzle Puzzlish (デバッグ公演・謎解き案内人(アットルート)/失敗

鉄人X(よだかのレコード)/失敗

シークレットルームからの脱出(よだかのレコード)/失敗

注文の多い料理店からの脱出(よだかのレコード)/失敗

THE RULE -ルールに縛られた部屋- (ハテクリ)/失敗

善人開発計画(AnotherVision)/成功!

マンガ荘からの脱出(よだかのレコード)/失敗

SILENT NIGHT(よだかのレコードsideB)/失敗

ある試験からの脱出~水平線上の答案~(AnotherVision)/成功!

ナゾトキアート・オフライン(AnotherVision)/成功!

季 神 繚 乱 –異界からの脱出-(PandR×ENIG-ROID)/成功!

惨禍を開く漆黒の扉(ヴァロータ)(淡路島ミステリーゲーム)/成功!

ある試験からの脱出~全てが不可になる~(AnotherVision)/失敗

関ヶ原からの脱出~真打~(よだかのレコード)/失敗

LONELY / COLONY /(AnotherVision)/成功!

Shade of BULLET/(AnotherVision)/失敗

ぺこラボからの脱出/(雲上四季)/失敗

  

なぞともカフェ

未来の殺人現場へようこそ~鎌田警部の事件簿~(謎組)/失敗

代官山殺人ルーム ~冷たい手錠と血塗られた謎~(謎組)/失敗

代官山殺人ルーム 〜禁断の標本コレクション〜(謎組)/失敗

月の音(つきのね)〜Voice of the moon~(namco×CYBIRD)/成功!

タイムマシン765〜未来を救え〜(東京ボウズ)/成功!

呪われた部屋~出られないCUBE~(東京ボウズ)/成功!

デートオアデッド(namco)/失敗

鏡の街のヒミツ(よだかのレコード)/失敗

アヌビス~信託からの脱出(よだかのレコード)/成功!

1m^3からの干渉2(1m^2)/失敗

ワールド・デッド・エンド(零狐春)/失敗

周遊系

本屋迷宮からの脱出(SCRAP)

牢獄遊園地からまゆゆを救え!!! (SCRAP)

神速のゲノセクトから遊園地を救え!(SCRAP)

浮遊都市からの脱出(よだかのレコード)

Momo ~魔都・765に隠された究極魔法~(RDG)

ゾンビフルワールド(よだかのレコード)

さよならからの脱出(よだかのレコード)

冒険者ギルドの試練(NAZONAZO劇団)

感染拡大 パンデミック(よだかのレコード)

歌舞伎町探偵セブン2・6(SCRAP)

 

めちゃくちゃやってますね。いやー飽きない。

 

次記事メモ「2年間謎解きを休止した理由」「最近SCRAPが謎解きの悲しみは謎解きでしか癒せないと言わなくなった理由」「印象的だった公演」

『セピア色のキレハシ』のライナーノーツ

先日GMマガジン誌上で行われた、「1ページTRPGコンテスト」。

自分も『セピア色のキレハシ』という作品を提出しました。

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残念ながら選外でしたが、沢山のRT、そして「遊んで楽しかった!」という報告があり、本当にありがたいことこの上ないです。

せっかくなので、ライナーノーツというか、あとがきなんかを書こうかと。

以下には、自分の「日々野アリカ」という1つのイメージが書かれています。

それに囚われず、本作を遊んでくだされば幸いです。 

 

・着想

コンテストの話を知ったのが大体締切の三週間前。

脳内で形にしながら放置していた「セピア色の世界で写真を撮り、それを持ち帰ってくる」というアイディアの部分だけ拝借。

それでは物足りないため、写真が出る必然性を考えたところ、「死んだ人間の願いを叶える、その人から写真が届く」という発想に至りました。

 

この辺は、リアル脱出ゲームの作品である『君は明日と消えていった』なんかが発想案としてあります。

realdgame.jp

比良坂はリアル脱出ゲームが趣味なのですが、TRPGとリアル脱出ゲームの共通点は、『1回性』にあると思っています。

 TRPGの場合はジャズにも例えられる、即興性の「セッション」。

リアル脱出ゲームの場合は、一度しかそのコンテンツを味わえなく、その事件の主人公となる「当事者性」。

根底の部分では似ている遊びだと思っています。比良坂は、両方好きです。

「君は明日と消えていった」も素敵な公演なので、よかったら是非。

 

 

・骨組み

1ページの中で何ができるかを考えました。

共通のNPCである「日々野アリカ」をPCたちにに故人という形で引き合わせ、彼女中心の人間関係を構築すれば、PCたちが集合する存在理由は完成です。

その中で何をするか。

「日々野アリカ」の遺物自体をPCたちが作ると面白いんじゃないか、それに思い出話を咲かせるのも、一周忌としては当然だろう…!

というわけで、このようなゲームと相成りました。

 

・「日々野アリカ」

PCたちの中心人物でありながらこの世に居ない存在。

絵師に対して発注した際は、『「電波的な彼女」の堕花雨をショートにした感じ』と伝えました。純真無垢でありながらこの世に対して静観しているイメージが自分の「日々野アリカ」にあったからです。

「堕花雨」の画像検索結果 こんな子。普段は目は隠れてます。

 

・カメラ

「日々野アリカ」が構えているのは、ライカのM4。

クラシックカメラとしても有名で、中古でも結構なお値段がします。(約10万円程度)

父親から譲り受けたと脳内では補完していますがどうでしょう。もしかしたら、がんばってバイトしたのかも。それを考えるのも楽しいですね。

 

・終幕フェイズの集合写真

せっかく写真がテーマなので、写真でもう1ネタと考えた時に出た案でした。

願わくば、写真付きでSNSなどにアップして、「楽しかった!」と言って欲しい。

そういう報告も見かけたので、作者としてはしてやったりです。

是非、遊んでみたら、写真も投稿してみて下さい。

 

最後に、繰り返しにはなりますが、遊んでくださった方、RTやいいねをしてくださった方、そして絵師のおんせんたまご。

本当に、ありがとう。

「アルドラ・ドルファンの初恋」を遊びました

めっちゃ放置してましたけど、ライフログみたく書いていこうかなと。

 

タイトルの通りです。先日トーキョーN◎VAのRLをしたので、プレイレポートなど。

素敵なシナリオでした。(ネタバレ)

それじゃあPC紹介でも。

 

PC1 ”残香” ヴィオ・アヤテ アヤカシ/カブキ●/カゼ◎

和光技研の息子で、その才能をレースで遺憾なく発揮している生粋のカゼでヴィークル(バイク)乗り。ジュニア時代からレースを総なめ。今はフォーミュラニューロのドライバーをしているらしく、世界を転戦。トーキョーN◎VAにもその一環で来ていたのだが…

 

PC2 "アル・アジフ" 佐藤他我人(タガト) アヤカシ◎/マヤカシ●/レッガー

サロンドルファンの執行人。アヤカシとしては若輩者ながら、それに見合わない実力と演説能力を誇る。知識を追い求めるが故に奈落落ちをし、その身をアヤカシにやつしてしまった。

 

PC3  "調律師"(チューナー) リーゼロッテ・シュタイアー バサラ/タタラ◎/カタナ●

ヴラドコロニーで育ての親であるアヤカシから、対アヤカシの技を伝授された殺し屋。

普段は持ち歩いている弦楽器でコンサートを開いている。

 

PC4  "不動" 武藤威一(たけいち) イヌ◎/カブトワリ/カブト●

ナイトハウンドの捜査官。慎重で油断をすることはなく、アストラルと人間の線引がしっかり出来る男。

 

こんな4人でお送りしました。

 

 

そもそもアルドラ・ドルファンは、N◎VAの中で一番好きなキャラクターでした。

誰かが回してくれないかなぁという淡い期待を持ちつつ月日は流れ、やっとこさ「自分がRLやるか!」と重い腰を上げたのがつい先日でした。

 

話は逸れますけど吸血鬼って最高の種族だと思うんですよ。

悠久の時を生き、強大な力を持ちながら、人の血を吸い、人に依存しないと生きていけない。

本当にいとしい存在だと思います。

 

本題。

 

当日は乙女の気持ちを持ってアルドラをロールしました。

参加メンバーの協力もあり、青春映画のようなアクトになったかなと思います。

 

オープニング、エンディング、共に「バイクにPC1のヴィオと麦わら帽子をかぶっているアルドラが乗って、海辺を流している」情景が、RL的には一番お気に入りです。

 

PC2のアル・アジフは、The執行人という立場で、アクトを引き締めてくれた。敵の演説に論理的に反論して、神業で奸計を台無しにしていたのが個人的に一番いいシーンでした。

 

PC3のリーゼロッテは、キャラ作成段階から3人目の人外感が漂っていました。元ネタも相まっていましたが、戦闘面やその生き様では一番かっこよかったなぁと。

 

PC4の武藤は……そんな人外だらけの卓で、一番勇気のあるイヌでした。人間として、足に地がついたロールが光っていました。

 

あるばがるど様、本当に素敵なシナリオをありがとうございました。

それと、トーキョーN◎VA制作陣の皆様にもありがとう。

 

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